最近ハマった曲 Part2 + 雑記

The Haxan Cloakというアーティスト。


ポストロック？ポストオーケストラ？ジャンルのくくりがよく分かりませんがどうでもいいでしょう。
今年発売されたファーストアルバム「The Haxan Cloak」ではドローンを基調とした方向性で、ダークでかつ神々しく、インダストリアルでかつ有機的で、アンビエントでかつ能動的で…相反するようで微妙にズレている要素が絶妙に絡み合うような、言葉ではとても形容しきれないに異質でクオリティの高いサウンドに一気に引き込まれました。
ストリングスやコーラスや打楽器などの生の音をプログラミングと上手く組み合わせて構築される音の没入感はさながら映画のよう。ただ、映画のサントラのように映像ありきの音楽とは違い、能動的に音の要素だけで訴えかけてくるので非常に聴き応えがあります。

一曲目の一小節目でもう「あ、間違いないわ」っていう感覚。ゴォー…ンと響く重い打撃音に併せて気だるく不安げにドローンするストリングスがミニマル的に連続し次第に重なり合う様はまさに「Raven's Lament(鴉の悲嘆)」。
五曲目の「The Fall」では「低音」というより「低周波」が常に唸る様に付きまとい、異常に圧迫感と緊張感のある雰囲気の中で次第次第に迫り来る不安定なコーラスが、不思議なことに安心感と恐怖感の両方の印象を与え、堕落という性質を多元的に表現していると思います。
全曲ポエムってるとキリが無いので切り上げますが、自分の好きな音の要素が殆どこれに集約されているので、これが私です、と身分証明書代わりにしたいぐらい。

こういう系統の音楽も色々掘ってきましたが、ここまでガツンと来たものは久しぶりだったので本当に嬉しいです。
Haxan Cloakはなによりも「分かりやすい」のが一番良い所だと思っています。好きか嫌いかは人それぞれですが、誰が聞いてもやりたい事、表現したいことは容易に理解できるんじゃないでしょうか。


ただこういう音楽を「好き」な人が少なくて中々話も出来ず世界が広がっていかないんですよね…。こういうのが好きでこれヤベーよ！てのがあれば是非気軽にコメントでも残してくれるととっても嬉しいです。