2011年6月10日金曜日

SHURE SE535 + リケーブル


ハイエンドユニバーサルイヤホンの先駆けとも言えるSHUREの現行フラグシップイヤホンSE535です。
かなりの人気機種で、もう各所で音質に関しては色々語りつくされてると思いますが、発売から8ヶ月ぐらいたって色々弄ってみた上での自分なりの忌憚無い感想を書き連ねたいと思います。



自分の総評としては低域の表現が上手いイヤホン、という印象です。
音のバランスとしてはちょっと低域寄りですが概ねフラットです。
低域は締まり過ぎず緩すぎず、量も多すぎず少なすぎず、非常に良い塩梅です。なので表現の幅が広く、奇特なベース音の多いプログラミング系の音を聞くのに一番適していると思います。
ちょっと気になる部分として、各ドライバーのクロスがちょっと不自然なのか中域が混濁してる感じがあります。マルチドライバーの逃れえぬ宿命的な部分ではありますが、そういう滑らかな繋がりはWestoneのUM3Xの方が上手く作っていると思います。
あとは高域の荒さも気になりますね。エフェクターで例えればフィルターのレゾナンスをちょっと効かせた感じがあり、量はさほど多くないんですが、刺激的で誇張的な鳴り方がします。ER-4Sの綺麗で伸びやかでボリュームを上げてもうるさく感じない鳴り方とは違います。

結構厳しめの評価に思われそうですが、問題点としてあげた部分は「強いて挙げるならば」「他のハイエンド機と比較するならば」という部分であり、全てが及第点以上の高いレベルにあり、大多数の人間には問題とならない程度のモノだと思います。
実際自分はSE535を使っている時間が一番長いですしね。
なにしろ自分の音楽の主成分は「ベースミュージック」なんで、SE535の低域の表現力には頭が下がるばかりです。そういう曲だと問題点として挙げた部分もあんまり関係ない音楽が多いので、結果として一番自分にあてはまっているようです。


ちなみに、写真を見ての通り、mogamiの2526で自作リケーブルしたりもしてみました。
ただ、結論から言って音質は劣化したといえるでしょう。
自分の工作精度が甘いのかもしれませんが、なんとも篭って分離の悪い音になってしまいましたね。 リケーブルで音が良くなるだろう!っていうバイアスが掛かった状態で聞いても劣化したように感じるので、多分かなりまずいでしょうw
ホームユースのケーブルは殆ど自分で作ってるんですが今まで明らかな劣化っていうのは味わったことが無いので、 これはホンとに線材との相性が悪いんだろうなって思います。

それにこのMMCX端子って凄く作りにくくて一本作るのに一個200円もする端子を3つぐらい駄目にしてしまいました・・・。ピンが刺さりにくくてそうこうしてるうちに折れたりしちゃうんですよね・・・。まあ本来は、純正の透明ケーブルを見てもわかるように同軸の高周波ケーブル用MMCX端子を使うんじゃなく、基盤取り付け用のレセクタプルMMCX端子を用いて作られていますからね。イヤホン用の柔らかい線を取り付けるにはレセクタプルMMCX端子の方が明らかに作りやすいでしょう。
ただそのレセクタプルMMCX端子って日本じゃ売られて無いんですよね…。ジャックならあるんですがプラグが無い。あっても企業向けのロット生産しかされてないんで一般には入手困難。そういうのをバラで買おうとすると一個1000円ぐらいしたはず。 まあまず売ってくれないけど。(実際見積もりをお願いしたけど断られました)
なんでまあもう断線でもしない限りSE535のリケーブルはしないでしょうね。

SE535については以上です。
次はER-4SやUM3Xについても書いていきたいと思います。

2011/10/1追記
コメント頂きましたMMCX端子で新たにケーブルを作ってみました。
http://onsseijingo.blogspot.com/2011/10/shure-se535-part2.html

2 件のコメント:

  1. こんなのどうでしょう
    http://jp.rs-online.com/web/p/connector-rf/6559980/

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  2. 情報ありがとうございます
    これなら安めでなんとかなりそうですね
    RSは法人向けと思っていたのであまりチェックしていませんでしたが、調べてみたら結構個人でも取引されてる方が居るんですねー
    ちょっと打診してみようと思います

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